風景写真や集合写真をストーリー性のあるショート動画に変換する
YouTubeは2025年7月、静止画像を6秒間のショート動画へと変換するAI機能を公開しました。ユーザーは撮影した画像をアップロードし、どのような動画にしたいかを指定するだけで変換が可能になります。YouTubeの新たなAI機能についてRouteNote社が解説しています。
同社が発表した事例では、横断歩道を写した画像から、歩行者用青信号のキャラクターが躍り出す動画へ変換する様子が紹介されました。平凡な静止画像が、ストーリー性のあるショート動画へと再利用できることになります。その他にも、風景写真や集合写真をショート動画に変換する活用法が考えられます。この機能は米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで先行公開され、2025年後半からは他の国でも利用可能になる予定です。
自撮り動画に生成AIでエフェクトをかける機能もあわせて発表
YouTubeはAI機能の拡充に注力しています。前述の変換機能に加え、自撮りした動画にAIフィルターをかける機能についても発表がありました。その例として、道端で撮影したショート動画を、まるで水中で撮影したかのように変換するデモが公開されています。
スマホでショート動画を撮影した後に「エフェクト」から生成AIの機能を選択すると、新しい視覚効果をショート動画に追加できる仕組みです。この機能については導入される国はまだ発表されていませんが、数週間以内に利用可能になる見込みです。
Veo 3モデルが導入されればショート動画もさらに高度化する見込み
今回発表されたAI機能にはGoogleの「Veo 2」モデルが使用されています。さらに今後は、高品質な動画や音声などの機能を追加した「Veo 3」モデルがショート動画にも導入される予定です。Veo 3が利用可能になれば、ショート動画でも作成できるコンテンツの幅がさらに広がるでしょう。
まとめ
投稿者にとっては、YouTubeのAI機能は面白い動画を簡単に作成できるの利点です。一方で、YouTubeプラットフォーム上に低品質で価値の低い動画が増えてしまう懸念もあります。YouTubeもこのリスクを認識しており、AI機能は動画作成者を置き換えるものではなく、ユニークなアイデアを実現させるためのツールとして位置づけています。マーケティング担当者も、オリジナリティを損なわず、視聴者にとって価値あるコンテンツを投稿するよう注意する必要があります。
参考資料
YouTube Shorts gets a new AI photo-to-video feature, alongside more AI effects and creation tools
Author:Takayuki Sato