NEWS

ソーシャルメディア運営にAIを利用するリスク

ソーシャルメディア運営にAIを利用するリスク

著作権侵害のリスクがあるため、コンテンツ公開前に確認が必要

コンテンツの作成や予約投稿など、ソーシャルメディア運営の効率を高めるうえで、AIは大きく貢献します。一方で、まだ開発途上の技術であるため、その利用にはリスクが伴うのも事実です。Little Media Agency社が、ソーシャルメディア運営にAIを利用するリスクと、その軽減策について解説しています。
AIはオンライン上の文章や画像を学習し、「新しい」コンテンツを生成します。しかし、必ずしもオリジナルの制作者から利用の同意を得ているわけではないので、著作権侵害のリスクが指摘されています。企業でAIを使用する際には、アイデア段階での利用にとどめ、公開する前には必ず内容を確認し、最終的には人の手で仕上げることが推奨されます。

ブランド独自のメッセージが失われないよう、プロンプトにスタイルを明記する

異なる企業が同じAIツールでソーシャルメディアの投稿文を作成したら、その内容は似通ったものになってしまうかもしれません。AIが生成したコンテンツへ過度に依存すると、ブランド固有のメッセージが失われ、汎用的なものにとどまってしまい、結果としてフォロワーからの支持を得にくくなる恐れがあります。
AIにコンテンツを作成させる場合でも、自社がこれまでに作成した文章やWebサイトの文言、言い回しなどを参考として入力し、どのようなスタイルが望ましいかをプロンプトに明記するべきです。AIが下書きを作成したとしても、一貫性のあるブランドメッセージを届けられるよう工夫することが求められます。

DMやコメントへの返信など、ユーザー同士の交流を欠かさない

ソーシャルメディアの投稿がAIによって行われていると感じたユーザーは、その企業への信頼感を低下させる傾向があります。ソーシャルメディアでは、ユーザー同士の交流やコミュニティの形成が重要です。
AIは作業効率化に役立ちますが、ダイレクトメッセージや投稿へのコメントに返信するのは担当者の役割です。その企業で働く人の姿が伝わるよう、自社の企業文化を発信したり、顧客の声を紹介したりして、エンゲージメントを高める施策が有効となります。

まとめ

現在は「AIを使うべきかどうか」ではなく、「どのように責任を持って活用するか」を考える段階に移っています。AIのリスクを十分に認識しつつ、コンテンツ生成や分析といった手間のかかる作業はAIに任せ、ソーシャルメディア上でのユーザー同士の交流を推進していく施策が求められます。

参考資料

The Risks of Using AI in Social Media (and How to Tackle Them)


Author:Takayuki Sato

弊社出版実績

SNSマーケティングのやさしい教科書。

SNSでシェアされるコンテンツの作り方

効果が上がる! 現場で役立つ実践的Instagramマーケティング

自治体広報SNS活用法 ―地域の魅力の見つけ方・伝え方―

PAGE TOP