企業アカウントとしてインスタを運用しているものの、「毎日投稿しているのに反応が増えない」「以前よりもリーチが落ちた」と感じている担当者は少なくありません。写真やデザインの質を高め、ハッシュタグも工夫しているのに成果が出ない場合、その原因は努力不足ではなく、アルゴリズムの前提が変わっている点にあります。
かつてのインスタは、フォロワー数と時系列表示を軸とした比較的シンプルな仕組みでした。しかし現在は、ユーザーの行動履歴や関心に基づいて表示内容が最適化される仕組みへと移行しています。本記事では、なぜ従来の運用が機能しにくくなったのかを整理し、現在のアルゴリズムを前提とした運用の考え方を解説します。
投稿数よりも滞在時間と保存が評価される
結論として、現在のインスタでは投稿頻度よりも、1投稿あたりの滞在時間と保存行動が重視されます。多くの企業が陥りがちな誤解は、投稿数を増やせば露出も増えるという発想です。
アルゴリズムは、ユーザーがどれだけ長く投稿に留まり、後で見返したいと感じたかを行動シグナルとして評価します。さらっと流される投稿を量産するよりも、読み込まれ、保存される投稿の方が、結果的に発見タブなど外部露出につながりやすくなります。
実務的には、ノウハウやチェックリスト、判断材料を整理したカルーセル投稿や文字情報を含む投稿は、滞在時間を伸ばしやすい傾向があります。投稿頻度を維持することよりも、情報密度を高める方向へ運用を見直すことが現実的です。
既存フォロワーとの関係性が拡散の起点になる
インスタの拡散は、いきなり非フォロワーに広がるわけではありません。結論として、既存フォロワーからの初期反応が、その後の露出を左右します。
投稿直後、アルゴリズムはまずフォロワーへの表示を行い、そこでの反応をもとに外部配信の可否を判断します。この段階で反応が薄いと、非フォロワーへの拡散は起こりにくくなります。
重要なのはフォロワー数そのものではなく、親密度です。ストーリーズでのスタンプ反応、DMのやり取り、コメントへの返信など、双方向の行動は親密度シグナルとして蓄積されます。フィード投稿だけで成果を出そうとせず、ストーリーズを活用して日常的な接点を増やすことが、結果的にホーム率を改善します。
アカウントのジャンルをAIに正しく理解させる
アルゴリズムは、投稿単体だけでなく、アカウント全体の文脈から専門性を判断します。結論として、ジャンルが曖昧なアカウントは適切なユーザーに届きにくくなります。
プロフィール文、投稿内容、画像内の文字、ハッシュタグは、すべてジャンル認定の材料です。例えば、業種と関係の薄い日常投稿が多いと、AIはアカウントの役割を誤認しやすくなります。その結果、本来届けたい層とは異なるユーザーに表示され、反応が得られず評価が下がるという悪循環に陥ります。
運用では、誰に向けたアカウントなのか、どのテーマで価値を提供するのかを明確にし、その文脈を継続的に積み重ねることが重要です。世界観の統一は、ブランドのためだけでなく、アルゴリズム理解のための技術的要件でもあります。
まとめ
・インスタは投稿量よりも滞在時間や保存といった行動の質を重視している
・既存フォロワーとの親密度が、外部拡散の初速を左右する
・アカウントのジャンルを一貫して示すことで、適切なユーザーに届きやすくなる
まずはインサイトを確認し、保存数が多い投稿やフォロワーへの到達率が高い投稿の共通点を整理してみてください。それが現在のインスタ運用を立て直す第一歩になります。


















