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SNS内製化が失敗しやすい会社の特徴と事前に整理すべき論点

SNS内製化が失敗しやすい会社の特徴と事前に整理すべき論点

SNS運用の内製化は、多くの企業にとって魅力的な選択肢に見えます。外注コストの削減、ノウハウの社内蓄積、意思決定のスピード向上など、合理的な理由が並ぶためです。しかし実際には、内製化に踏み切ったものの担当者が疲弊し、半年ほどで更新が止まるケースも珍しくありません。
近年は、AI検索や生成モデルの普及により、インターネット上の情報は量よりも質や文脈が重視されるようになりました。本来であれば、現場や実体験を持つ企業にとっては追い風です。一方で、組織や判断設計が整わないまま内製化を進めると、その強みは発揮されません。本記事では、SNS内製化が失敗しやすい会社の特徴と、着手前に整理すべき論点を整理し、次の判断を進めるための視点を提示します。

リソースと権限の誤認が内製化を止める

SNS内製化がうまくいかない企業では、運用に必要な工数と判断権限が現実よりも軽く見積もられています。典型的なのが、SNSを若手や広報担当に片手間で任せる体制です。投稿作成や撮影、数値確認、コメント対応を通常業務の合間で回すことは現実的ではありません。現在の主要プラットフォームは、投稿後の反応や滞在時間を重視するため、運用密度が落ちた時点で露出は下がっていきます。
また、承認フローが複雑な組織も内製化には不向きです。投稿内容の確認に数日かかる体制では、トレンドや文脈の鮮度が失われます。現場担当者に一定の裁量が与えられず、すべてを上長判断に委ねる運用では、内製化のメリットであるスピード感は活かせません。内製化が成立するかどうかは、スキル以前に工数配分と権限設計が現実的かどうかで決まります。

自社らしさを言語化できないと内製化の意味は薄れる

内製化が意味を持つかどうかは、自社固有の情報を継続的に発信できるかにかかっています。生成AIの進化により、一般的な解説や整った表現は誰でも作れるようになりました。その結果、アルゴリズムはどこかで見た情報よりも、その企業にしか語れない一次情報を評価する傾向を強めています。
内製化が失敗する企業では、この前提が整理されないまま運用が始まり、無難な投稿の積み重ねに終始します。一方、うまくいっている企業は、外部の人間が触れられない現場の工夫や試行錯誤、意思決定の背景を発信の軸に据えています。重要なのは、何を出せるかだけでなく、どこまでなら出してよいかを経営レベルで合意しているかです。開示範囲とリスクの境界が曖昧なままでは、担当者は常に判断に迷い、発信の質は上がりません。

フォロワー数を追うほど内製化は歪みやすい

SNS内製化の初期段階でフォロワー数を目標に据えると、運用は歪みやすくなります。フォロワー数は結果指標であり、日々の行動で直接コントロールできるものではありません。特にBtoBや専門性の高い業界では、数だけ増えても採用や商談に結びつかないケースが多く見られます。
内製化の初期に適しているのは、行動として管理できる指標です。投稿頻度や対応スピード、社内からのネタ供給などが安定して初めて、リーチや反応率を評価すべき段階に進めます。短期間で数値成果を求めすぎると、過激な表現や無理な企画に走り、炎上やブランド毀損のリスクを高めます。内製化が安定している企業ほど、SNSを短期施策ではなく資産形成として捉えています。

まとめ

・SNS内製化はコスト削減策ではなく、工数と権限設計が前提条件になる
・AIや外部では代替できない一次情報を定義できない企業は効果が出にくい
・フォロワー数よりも、継続可能な運用行動を評価軸に置くことが重要

内製化できるかどうかではなく、今の自社が内製化に耐えられる状態かどうかを見極めることが第一歩です。目的、体制、開示範囲、評価指標を整理したうえで、内製、外注、併用のどれが最適かを判断してください。

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